「セガの未来 ~歴史は語る~」Part1
「お見合い結婚」
 
セガの周囲が騒がしい。昨年末からセガを取り巻く環境が徐々に変わってきた。きっかけは、昨年発売したスポーツゲームが惨憺たる結果に終わったことによる。米国市場で発売したスポーツゲームはセガの予想を大きく下回る販売本数に止まり、売れることを見込んで計画していた業績予測は下方修正を余儀なくされた。さらには、年間で最も需要が集中するはずのクリスマス商戦でもソフト販売は期待したほどには好転せず、修正からわずか三ヶ月後の今年2月にも二度目の下方修正を行った。最終的に純利益は当初予測していた180億円から、5億円に激減した。マイナス幅は実に97%にも上る。

二度目の業績修正発表と同時に、セガは大手パチンコ・パチスロ機器メーカーであるサミーとの、合併を視野に入れた経営統合を行うと発表した。今期、約600億円の経常利益を生み出すと予想されている優良企業サミーとの経営統合は、同社によるセガの救済であるという見方が強い。セガの筆頭株主であるCSKの幹部は『(サミーがセガを)吸収する』(注1)との表現を使い、救済合併であるとの声を否定しなかった。

そもそも、今回の経営統合はセガ自身の決断ではなく、セガの筆頭株主であるCSK主導での統合だと言われている。2月17日付の日経産業新聞にはこのような記述がある。『十二日午後。CSKの青園雅紘社長はセガ幹部を東京・新宿の本社に相次ぎ呼んだ。…駆けつけたセガ幹部は、そこで初めてサミーとの合併話が進んでいる事実を知らされた。セガ関係者で知っていたのは佐藤秀樹社長ただ一人だったという』。

この記事が事実であれば、セガは当事者でありながら実際は「蚊帳の外」に置かれていたと言える。だが、これは仕方のないことでもある。セガの再建を請け負い、2000年にセガに迎えられた香山氏は過去に『最後にモノをいうのはトラックレコード(業績)』(注2)であると、明言していた。それを考えると、業績が悪化した今の同社に意見を述べる場さえも与えられなかったのは、当然なのかもしれない。

サミーとの経営統合により、自力再建からの軌道修正を迫られたセガだが、では同社の将来は一体どうなるのであろうか。新会社の社長にはサミーの里見社長が就任する予定でいるが、経営統合の具体的な姿はまだ見えてこない。持ち株会社による統合、もしくは合併の選択肢が考えられているが、セガの佐藤社長は『開発体制を含め、すべてはこれから』(注3)だと述べている。

しかしながら、セガは過去に何度も他社による被買収や合併などを経験している。今度の経営統合もセガの長い歴史からを見れば、数ある被買収・合併の中のひとつであると言っても良い。それならば、セガのこれまでの合併や被買収の歴史を振り返ることで、これからセガがどのようになっていくのかが分かるのではないだろうか。

今回は、セガの過去の歴史から、いまだ不透明な経営統合後のセガの将来を考えてみることにしたい。


(注1… 日経金融新聞 2003年2月14日 カッコ内筆者)
(注2…日本経済新聞 2002年1月17日)
(注3…日経流通新聞MJ 2003年2月20日)

(つづく)

(ライター:菅井)

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