「ゲーセンの復権 ~ブームの予兆~」Part4
「楽観論と悲観論」

ゲームセンターに再びブームの波はやってくるのか。ここまで、ブームが起きる可能性はあながち的外れな予想ではないという楽観論と、今の好調さは長続きしないためブームは起きにくいとする悲観論を考えてきたが、仮に結論を出すとすればどちらがより現実味のある予測なのだろうか。

収益の回復が単純に楽観論に繋がらないのは、その持続性に疑問があるからだ。AM施設が新しい顧客層を獲得しながら回復基調を歩み続けているのは事実であるが、それが本当に軌道に乗ったのかどうかはまだわからない。回復のけん引役を務めたプリクラや「VF4」等の人気ゲームがこれからも集客力を保てるかどうかが、はっきりわからないからだ。これらのヒットは一時的な現象であるかもしれないのだ。一時しか続かないものであれば、今のAM施設の回復は幻に終わる可能性は高い。

だが、趣向の凝らした新しい景品ゲームやメダルゲームなどが人気を集めているのは、ゲームセンターにとって光明である。なぜなら、プリクラや「VF4」などだけでは、ゲームセンター自体が早い時期に「飽き」られる可能性があるためだ。絶対に飽きないゲームなどありえないのだから、人気があるゲームにもいずれ「飽き」がやってくる。しかも、これらのゲーム機は数年前に一度(もしくはそれ以上)登場しているのだ。いま、ゲームセンターに過去に登場したゲーム機の続編や改良版しか無かったとしたら、次なるブームどころか収益の回復も一過性のもので終わってしまうだろう。続編や改良版はどうしても、目新しさに欠けるからだ。あっさり、飽きられてしまいかねない。

そういった意味からも、新しい景品ゲームなどの登場はあり難いことだ。新鮮味を持ったこの存在はAM施設の回復傾向を長持ちさせる力を有している。確かにプリクラと同一のユーザー層がメインであるから、プリクラ人気が落ち着いてしまえば一緒に落ち込んでしまうかもしれない。だが、それなりに新鮮味のあるゲーム機であり、人気も徐々に高まりつつあるのは事実だ。ナムコはこれらのゲーム機の開発に重点を置くとも言っている。生き残っていく力は十分に持っているだろう。

仮に、このまま景品ゲーム等の人気が続くのであれば、次なるブームの発生確率は高まるかもしれない。なぜなら、新しいブームは、大概新しいゲーム機によって生み出されるものだからだ。いま、大手メーカーはこれまで抑制してきたAM事業への再投資を行う方向で動いている。もちろん開発部門への投資も行われる。開発部門が充実すれば、それだけ新しいゲーム機が生まれる確率も高まる。現在、景品ゲームが人気化しているのは、AM事業への再投資が結実しつつある結果だといっても過言ではないだろう。景品ゲームなどが次なるブームの主役を担う未来はあり得るのだ。

収益の改善と顧客層の拡大。人気ゲーム機の登場とメーカーによる再投資。ゲーセンを取り巻く環境はだいぶ好転してきている。ゲームセンターの復権は簡単ではないが、そう遠くにあるものでもないようだ。

(おわり)

(ライター:菅井)

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