【コラム】「カードeリーダーに込められた期待 ファミコン市場の復活」Part2
「ファミコン市場の完全復活」

「カードeリーダー」によるGBAのファミコン化にはどんな影響があるのか。考えられるのは、GBAのファミコン化による“ファミコン市場の完全復活”ではないだろうか。人気のあった旧作のファミコンソフトが「カードe」として多少、市場に出回るというだけでは済まないものと思われる。

「カードeリーダー」でファミコンソフトを出すためには、ソフトを「カードe」化しなければならないが、逆にカード化することでソフトの売価はこれまでより非常に安くなる。任天堂が発売を予定している「ゲーム&ウォッチカードe」の場合、現在発売中の「ポケモンカードe」と同様に数百円になると見られている。このことから、ファミコンの場合もこれらとあまり大差なく、価格は同程度であると予想できる。一般のソフトが数千円であることを考えれば格段に安い。しかも、過去に人気のあったファミコンソフトであるなら、ある程度の支持をユーザーから期待できる。

一方、制作者サイドからみれば、過去のゲームをカード化して売るだけであるから、ゲーム制作費などの経費がかかることは殆どない。そのために「カードe」の利益率はかなり高いものとなるだろう。仮に、こうした「カードe」の販売が好調で利益が挙がるものと確認されれば、「カードe」の種類は一挙に増加するだろう。なぜなら、経費をそれほどかけずに効率よく利益を得られるからだ。当然の事ながら、他のソフトメーカーも高い利益率を目当てに任天堂に追随して「カードe」の販売を進めていくはずである。任天堂だけでなく他のソフトメーカーもファミコンソフトの「カードe」を出すようになれば、ファミコン市場は復活したも同然だ。

しかし、それでもファミコン市場が“完全”に復活したとは言えない。旧作のファミコンソフトが「カードe」として出回り、GBA上でファミコン市場が再構築されたとしても、所詮そこには旧作しか存在しないのだ。それでは、復活も名ばかりである。そもそも、ソフト市場は旧作と新作が両方合わさる事で活性化するものだ。その片方がなければ、市場の半分は機能していないのと同じであり、盛り上がりに欠ける。そんなファミコン市場を、完全に復活したと考えるのはおかしい。だが、新作がまた再び表れれば、ファミコン市場は動き出すようになる。新作と旧作が生み出す相乗効果が“新ファミコン市場”を活性化していくだろう。では、その可能性はあるのか。筆者は十分にあると考える。それは、携帯電話やPDA(携帯情報端末)などのゲーム機以外の複数のプラットフォームにゲームを供給しているソフトメーカーが多いからである。ゲームの供給先を多様化させて、収益の増加を目指しているソフトメーカーには、ファミコンの復活は歓迎だろう。携帯電話やPDA用ゲームを開発するのと同じようにファミコン用ゲームを供給してもおかしくは無いのである。しかも、ユーザーが旧作に飽き、新作を望むようになればソフトメーカーは一層積極的になる。

「カードeリーダー」によるGBAのファミコン化の影響は、ファミコン市場の鮮やかな復活を演出するという形で表れてくる。

(つづく)

(ライター:菅井)

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