【コラム】「ゲームは本当に面白くなったのか」
私が初めて触ったゲーム機は、ファミコンだった。ドットも荒く、色数も16色という、今にしてみれば恐ろしく貧弱なスペックだった。しかし、それは全国の子供達を虜にした。私も例外ではなく夢中になったものだ。それからスーパーファミコン、セガサターン、プレイステーション、ニンテンドー64、ドリームキャスト、プレイステーション2などなど数多くのハードが世代交代を繰り返し、ハードの性能は飛躍的に進歩を遂げた。特に、そのことが顕著に表れたのはグラフィックの面だろう。ポリゴンの登場は、3Dという新たな表現手法を確立し、ゲームの可能性を大きく広げた。初期のころの3Dゲームは、ポリゴンの数が少ないこともあって、あらが目立つ部分もあったが、今のものは全くといっていいほど気にならなくなった。

ハードの進歩もさることながら、メディアの進歩もめざましいものがある。ファミコン時代に使われていたカセットの容量は256キロバイト。そして、現在PS2に使われているDVD-ROMには、最大で約5ギガバイト入る。実に、2万倍の容量のデータが入る計算である。このデータの大容量化をうけて、音とグラフィックはさらに進化していくこととなった。

ここで、ふと思うわけである。グラフィックは綺麗になった。音もすごくなった。当然、プログラミングも進歩してるだろう。だけどゲームは、昔より果たして面白くなったんだろうか、と。結論から言うと、たいして変わっていないような気がする。なぜか。それは、グラフィックもサウンドもプログラムも面白さの幅でしかないからだ。携帯ゲーム機が良い例だろう。家庭用ゲーム機に比べて、携帯用ゲーム機のスペックは遥かに落ちる。最近は、携帯ゲーム機もかなり進歩してきていて、ゲームボーイアドバンスなどは、これが携帯機か?と思わせるほどの性能を持つが、残念ながら旧機種であるプレイステーションにも及ばない。それでも、このゲームボーイアドバンスは絶好調なのである。某雑誌の人気投票でも、家庭用機を押しのけ、タイトルがちらほらと上位にランクインしている。携帯機が好調なのは外で遊べるという付加価値がつくからで、家庭用機と携帯機を比べること自体、おかど違いだろと思われる方もいるかもしれない。確かにそれも一因ではある。でも、考えてみてほしい。家に家庭用ゲーム機を持っている人でも家で携帯機で遊ぶ人も多いはず。要はどっちが面白いかなのだ。これはグラフィックや音が貧弱でも確かな面白さを持っているものは存在するという証し。グラフィックやサウンドが面白さの幅で、面白さとは決定的に結びつかないことはこれで分かってもらえたと思う。それなら面白さの高さとは何だろうか。

私は、クリエーター側のユーザーを楽しませたいと思う度合いと、ユーザーのゲームを楽しみたいと思う度合いの合計のようなものだと思う。これまでのゲームは、クリエーター側が面白いものを造りたい、と思う延長の創造物であって、それを受け身でユーザーはプレイしてみて、「面白かった」や「つまらなかった」などと批評するものだった。しかし、これからはユーザーも楽しむ努力をする必要があると思う。これを可能にするにはお互いが双方向の形で結ばれている必要がある。その一つの形がネットワークゲームだ。インフラ整備の遅れやサーバー管理の難しさなど、まだまだ課題を残すこの分野だが、面白さの限界を打ち破るカギを握っているのは間違いなさそうだ。

(おわり)

(ライター:佐々木)

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