【コラム】「ハドソン買収 ~それぞれの目論見~」Part1
「傘下へ」

コナミがハドソンを“買った”。2001年7月26日午後、そう表現できる出来事があった。ハドソンがコナミから約50億円の出資を受け、コナミグループに入ると発表したのだ。これにより、コナミのハドソンへの出資比率は最終的に45%程度となり、事実上コナミはハドソンの経営権を握った事になる。

最近のコナミは積極的に他社に対して資本参加をしている。昨年は玩具メーカーのタカラに出資しているし、今年は7月末まででフィットネスクラブ運営企業のピープル(現コナミスポーツ)、ゲームソフトメーカーのサクセス、そして今回のハドソンと、実に多い。近年の好調な業績が生み出した潤沢な資金を他社にせっせと投入している姿がここから見える。

一方、コナミとは全く対照的な状態にあるのがハドソンだ。昔は業界のトップランナーとも言える位置にあり、売上高も400億円を超える時もあったのだが、近頃はメインバンクの北海道拓殖銀行の破綻などによって業績は右肩下がりで推移、2001年2月期の売上高はついに100億円の大台を大きく割りこみ、70億円台に留まってしまった。当然、そのような環境下では利益が生まれるはずも無く、赤字に転落している。ハドソンの経営陣は、おそらく今回の提携を機に、経営の建て直しを図りたい、と考えていることだろう。

それでは、今回のコナミによるハドソンへの出資にはどういった狙いがあるのだろうか。一般的に両社が一緒になることで、ゲームソフト分野での協力体制が生まれ、より良いゲームソフトが世に出る、といったことが考えられている。特にコナミにとっては、成長が見こまれている携帯電話向けのゲームや、オンラインゲームに技術力があるハドソンがグループ入りする事で、それらの分野でコナミが優位に事業展開できるだろうと期待されている。逆にハドソンには、約50億円の資金が手に入るため、ゲーム開発資金が豊富になり、ゲーム開発能力の向上がもたらされるだろうと言われている。

だが、両社の目論見はこれだけなのであろうか。ハドソンへの出資をしたコナミと、コナミから資金提供を受けたハドソン。この両社はこれらの事だけを期待して、50億円もの大金をやりとりしたのであろうか。著者は、この提携はそのような教科書的な効果しかない、とは思わない。一般的な見方以外の効果がそれぞれにあるだろうと考えている。

では、世間で語られている以外の「効果」とは一体どのようなものなのか。次からはハドソンとコナミのそれぞれが持っている目論見について解き明かしていく事にしたい。

(つづく)

(ライター:菅井)

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