【コラム】「Xboxを取り巻く人々 ~Xboxの評価~」Part3
「ソフトメーカーの声」

Xboxを生かすも殺すもゲームソフト次第。つまり、Xboxの命運はソフトメーカーが握っていると言っても過言ではないだろう。ならば、彼らの意見を聞く事は大いに参考になるはずである。ここでは、ゲームソフトメーカーの話を取り上げることにしたい。

ゲームソフトメーカーは基本的に「Xbox」を歓迎している。100社以上のゲームソフトメーカーが参入を表明している事から考えれば、Xboxをひとまず評価しているのが分かる。すでに参入表明をし、ソフトの供給を決めているカプコンやテクモなどは、Xboxについて『世界唯一、最高峰の性能』(2001年5月26日 日経プラスワン)との見方を示し、Xboxの性能面に対して一定の評価を与えている。ただ、一方でXboxに否定的な声があるのは確かだ。それは「Xbox」自体ではなく、マイクロソフトに向けられている。

Xboxにソフトを供給することを予定しているあるソフトメーカーの幹部は『マイクロソフトには失望した』(2001年5月18日 日経産業新聞)と語っている。さらには、『ゲームソフトはヒットするかしないかの二つに一つ。マイクロソフトが得意とするビジネスソフトとは違い、必需品ではない。挑戦者なのにソフトメーカーを引き留めようという熱意を感じない』(同)と洩らす幹部も存在しているのだ。

ソフトメーカーに、このように感じさせている最大の理由が、マイクロソフトの販売戦略だろう。マイクロソフトはXboxについて、本体価格をプレイステーション2と同じ299ドルとし、初回出荷が60~80万台、年末までに100~150万台を出荷する計画を立てているが、ソフトメーカーにとっては、この計画自体が不満なのだ。米インターナショナル・データのアナリスト、ジュリー・オルババ氏はXboxの価格について『最悪のシナリオは299ドルだ。マイクロソフトが279ドルまで価格を下げ、ソニー製品を少し下回るようにすればベストだ』(ZDNet 2001.03.07 「Xboxは20億ドルの損失?――Merrill Lynchが予測」)と述べていたが、マイクロソフトはXboxの価格を299ドルにしてしまっている。しかも、販売台数の計画も少なすぎる。一般に『ゲーム機は国内で累計三百万台を超えると新作ソフトが一気に増え、機器とソフトが相乗効果を生みながらヒットするといわれている』(2001年1月1日 日本経済新聞)。それなのに最大でも150万台では、苦しい。ゲーム業界にそういう定説がある以上、マイクロソフトの計画は少なすぎると、不満に思われるのは仕方が無いことであろう。

こうしてみると、性能面では評価されつつも、販売戦略などの面では評判を落としているのが、Xboxであると言える。つまり、Xbox自体にはそれほど落ち度が無く、むしろ評価されているのに、マイクロソフトの戦略の甘さが、ソフトメーカーに嫌気されているつつあるのだ。これが、ソフトメーカーからみたXboxの現状であろう。

(つづく)

(ライター:菅井)

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