【コラム】「ようこそ、ゲーム業界へ ~新規参入必要論~」Part1
「海外参入組」

スクウェアとディズニー・インタラクティブが共同で開発したゲーム「キングダムハーツ」の売上が好調であるという。三月末の発売以来、目標にしていた販売本数50万本を大きく上回るセールスを記録、現在では計画値の一・五倍の75万本にまで達している。世界的な知名度を誇るディズニーキャラクターを登場させ、人気歌手宇多田ヒカルにゲームの主題歌を歌わせたことなどが成功した要因となった。スクウェアは、キングダムハーツの売上が大きく計画を上回ったことを受けて、2002年3月期の業績を上方修正をした。同社にとって嬉しい誤算だったようだ。

ディズニー側は『100万本を目指したい』(Mainichi INTERACTIVE ゲームクエスト キーマンインタビュー 「ディズニー・インタラクティブ ジャパン 内海州史さん」 2002)と、強気に出ている。ディズニー側の自信の表れとも言える言葉だが、そこから近年ゲーム部門に力を入れつつあるディズニーの姿勢が見える。ディズニーは、スクウェアの他に、T&Eソフト(現ディーワンダーランド)やコナミ、アトラスなどとも提携をし、ゲーム事業に積極的に乗りだしているのだ。このぐらいは、彼らにとっては当たり前なのかもしれない。

海外からの参入組で、ディズニー以上にゲーム事業に本腰を入れているのが、マイクロソフト(MS)だ。巨額の資金を投入しニューハードであるXboxを開発、ゲーム事業での覇権を奪取するべく奮闘している。日本市場では今のところ、Xboxの普及台数が当初の予定を下回っているが、MSは実に長期的な視野でゲーム事業を見ている。立ち上がり後の数ヶ月が多少、不振になったとしても、MSの基本方針に大きな影響を与えるわけではない。むしろ、MSがXbox普及にさらに尽力する可能性がある。先日発表されたXboxの大幅値下げはその一例だろう。

このように、ゲーム業界には新規参入組が多い。歴史を遡ってみれば、常に外からの流入が絶えない。ソフトにしても、ハードにしてもそれは同じだ。現在、ゲーム市場での覇権を握っている「プレイステーション」(PS)も電気機器メーカーのソニーが子会社(ソニー・コンピュータエンタテインメント、以下SCE)を通じて参入したものであるし、そのPSとかつて覇権を争った「3DO」は、同じく電器機器メーカーの松下電器が手掛けたものだ。ソフトに関しては、ハード事業より資金がいらないため、数えきれないほど多くの企業が参入をした。

なぜ、彼らはそれほどまでにゲーム市場に参入したがるのだろうか。考えられる大きな理由のひとつとしてはゲーム市場が稼ぎだす“うまみ”がとても魅力的に見えたからであろう。ゲーム事業を手掛ける企業の利益率は一様に高い水準を誇っている。特にコーエーやエニックスは、売上高の30%前後が経常利益となっている。これはそう簡単に真似のできない数字で、ゲーム事業を手掛けているからこそ達成できるものだ。ゲーム事業に乗りだすことで、こうしたうまみを得る可能性があるのだ。

新規に参入する企業には上手くいけば大きなメリットがある。だから、新規参入が絶えないわけだが、では参入される側であるゲーム業界には何らかの利点はないのだろうか。新規参入組は何かを与えてはくれなかったのだろうか。

今回のコラムでは、新規参入する企業がゲーム業界に“もたらしたもの”について考えてみたい。

(つづく)

(ライター:菅井)

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