【コラム】「GCの不戦主義 ~任天堂の非競合戦略~」part1
「三つ巴」

2002年2月22日にマイクロソフト(MS)のXboxが発売になる。Xboxの登場によってソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のプレイステーション2(PS2)、任天堂のゲームキューブ(GC)と三台のゲーム機が出揃うことになりゲーム市場が活性化すると期待されている。先に三台のゲーム機が市場に現れたアメリカでは新発売になったGC・Xboxだけでなく、PS2も含めたすべてのゲーム機が好調な売り上げを記録したという。SCEの福永憲一氏は『昨年11月に北米でXboxとニンテンドーゲームキューブが発売されたときも、プレイステーション2は、前週比の1.7倍くらい売れました。何もしなかったのに』(P110 「週刊ファミ通 1月25日号」 2002 エンターブレイン)と証言する。福永氏はこの現象からハード競争は限られた市場の中でのユーザーの奪い合い、シェアの食い合いなど、それぞれに悪影響をもたらすものではなく、ゲーム市場自体を拡大させる『プラスの相乗効果』(同)があると判断している。北米の販売状況を見れば、福永氏の主張には納得させられる。そのためにXboxの登場は日本でもゲーム市場活性化のために望まれているのである。

新ハードが登場し、ゲーム市場全体が盛り上がることは良い傾向だ。三台すべてのゲーム機が「プラスの相乗効果」を互いにもたらし、それだけ市場が拡大するのだから。だが、当事者の間ではそんな呑気な事は言っていられないだろう。これから将来に渡ってゲーム市場に留まり続けるためには、激しい競争を生き抜いていかなければならないのだ。「プラスの相乗効果」はあるとは言え、それが必ずしも自社のゲーム機に有利に働くとは限らない。いまは、競争することで良い効果がもたらされているかもしれないが、いつ競争の負の面が現れて、自社のハードを駆逐するか、分かったものではない。彼らにしてみれば競争は、競争でしかないのだ。

では、その競争に高い確率で生き残るハードはこの中でどれか。もし、どれか一つ具体的なゲーム機の名を挙げよ、と言われれば最も多い普及台数を誇るSCEのPS2より、任天堂のGCの名を口にする人が少なからずいるのではないか、と思われる。それは、GCに込められた生き残り策を高く評価しているからだろう。ならばGCの生き残り策とは何なのか。

これから競争が激化すると予測されているゲーム市場で生き残る方法を編み出したGCとPS2やXboxは何が違うのか。そこを少し考えてみる事にしたい。

(つづく)

(ライター:菅井)

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