【コラム】「“ファンドキュー”設立 ~私財投入の真意~」Part4
「遺したいもの」
 
「ゲーム」によって成した財を「ゲーム」に返す。そうすることで、「ゲーム」に恩返しが出来るし、偉大なるゲーム屋という評価で留まる事は無くなる。山内氏が「ファンドキュー」を設立した真意をまとめるならば、こうした一文になるだろう。だが、山内氏の想いが本当に叶うためには、「ファンドキュー」の支援によって、全く新しいゲームが本当に世に現れ、それが今後のゲームのあり方までも変えていくような大きな影響力を持ったものでなければならない。もし、「ファンドキュー」から何の新鮮さも感じられないゲームしか生まれないとしたら、山内氏の想いは叶わないだろう。そこでいくら“「ファンドキュー」は新しいゲーム・ゲームジャンルの創造が目的なのだ”、と声高に叫んだとしても、結果としてこれまでのゲームとさほど変わらないゲームソフトしか出来ないのであれば、世間は冷たい評価しかしない。「結局は、GCやGBAを普及させるためだけにファンドを作ったのだろう」と思われてしまう。目的がどんなに高尚で立派なものでも結果が伴わなければ、周囲の人間はそれを理解しない。「ファンドキュー」は山内氏のゲームへの恩返しの現れだ、などとは決して思わないものだ。

そうならないためには、これからのゲームの形やジャンルを大きく変化させるようなゲームソフトを「ファンドキュー」の力で作り上げる必要がある。結局、山内氏が「ファンドキュー」を設立した目的をすべて達成するためには、とてつもない影響力を持った“たった一本のゲームソフト”を遺すことが求められるのだ。例え、100万本以上の販売を記録したソフトを何本も作り出したとしても、それらが従来のゲームと変わらぬものであったのなら、全く意味がない。たった一本でも良いから、ゲームの歴史に名を残すような斬新なアイディアを元に作られたゲームが生まれなければならないのだ。それが山内氏の望みでもあり、そう遠くない未来にゲームビジネスから去り行く人間の最も遺したいものなのである。

もし、それを遺すことができたのなら“偉大なるゲーム屋”は、もっと別のふさわしい名で呼ばれるようになるだろう。だが、その日がいつになるのかは、誰にも分からない。

(おわり)

(ライター:菅井)

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