【コラム】「“ファンドキュー”設立 ~私財投入の真意~」Part1
「200億円投入」

任天堂の最新家庭用ゲーム機「ゲームキューブ」(GC)の発売が米国で始まった昨年11月、同社の山内溥社長は私財200億円を投じて、ゲームソフト開発支援ファンド「ファンドキュー」を設立すると表明した。目的はゲームソフト開発企業を資金面で支えるためである。資金は無担保融資の形で行なわれ、一件の投資先に10億円程度が貸し出されるという。投資を受けるための前提条件としては大きく二つあり、まずひとつはGCと「ゲームボーイアドバンス」(GBA)の両ゲーム機を相互に利用できるようなゲームを開発する事と、もうひとつは約一年間でゲームを完成させる事の二点である。審査は任天堂が行ない、投資の是非が検討される。もちろん、投資対象になる企業はベンチャー企業とよばれるような小規模のゲームソフト開発企業に限られる。

GCやGBA向けにゲーム開発をしているベンチャーを支援するシステムは山内氏の「ファンドキュー」だけではない。任天堂自身でもゲーム開発支援システムをすでに持っている。自社のハード向けにソフトを開発する企業を支援する動きは任天堂だけには留まらず、マイクロソフトやバンダイも、XBOXやワンダースワン向けに独自のゲーム開発支援システムを作り、開発者の後押しをしている。 マイクロソフトのXBOX、バンダイのワンダースワン、任天堂のGCに共通して言える事は、皆“二番手”であることだ。彼らはトップを快走するプレイステーション2やGBAを追いかける立場にある。そういったことを考えれば、各ハードメーカーの支援策は、トップに追いつくためにソフト開発ベンチャーを資金などの面から支え、魅力あるゲームソフトを少しでも多く自社のハードから出したいと思う各社の意欲の表れであると言えよう。

だが、その中でも山内氏の「ファンドキュー」は異色の存在だ。一個人で総額200億円もの開発支援ファンドを設立し、さらにひとつの投資先に10億円もの支援を行なうのであるから、その異色ぶりが窺える。山内氏は、任天堂が設けた開発支援システムの支援額が少ないと感じたため、自分自身でファンドを作る事に決めた、と言うほどであるからスケールが違う。

他の開発支援システムとは、様々な面で違う特徴を持つ「ファンドキュー」は、まさ注目に値するファンドである。

(つづく)

(ライター:菅井)

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