【コラム】「ゲームキューブ延期 ~任天堂の原点回帰~」Part4
「N64の成功」

N64は任天堂の期待通りの結果をもたらした。99年度の数字がそれを物語る。他社のゲームソフトメーカーの参入を抑制することで、99年度のN64ソフト売上ランキング上位30位の販売本数の合計のうち、なんと87.2%を任天堂のソフトが独占した。しかも、ソフト少数精鋭主義にふさわしく、N64ソフト一本あたりの平均販売本数は15万本を軽く超えている。他に10万本を超えているのは、わずかPS2だけであり、N64ソフト販売総本数(785万本)の5倍近い本数を記録したPS(4285万本)でさえも、ソフト一本あたりの平均販売本数は5万本程度でしか無いのである(「電撃王 BUSINESS SPECIAL Vol.1」 メディアワークス 2000 P61~62)。このソフト一本あたりの平均販売本数がPSの3倍近い数字を残していることは、特筆に値する。

PSのように多くの種類のソフトをなんでも大量に出すのではなく、良質なソフトを選りすぐって出した方が、一本あたりの平均販売本数がとても大きな数字になっているからである。つまり、任天堂が言う「良質な選りすぐりのソフト」は、総販売本数という量の面では負けつつも、一本あたりの販売本数という質の面で大勝したのである。

任天堂のN64ソフト市場における高いシェアと、ソフト一本あたりの平均販売本数の高さは任天堂が掲げた「少数精鋭主義」が目指したものが結実した結果なのである。市場の崩壊を招きかねない、PSのようなソフト大量供給を行うのではなく、少数の選りすぐりの良質のソフトを販売することで成功するという任天堂の戦略は、N64でついに成功を納めたのである。たとえ、それによってPSにソフト総販売本数で大敗しようとも……。

(つづく)

(ライター:菅井)

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